真空低温調理器ANOVAを使えば、チョコのテンパリングも簡単で失敗しらず!
ANOVAが温度計代わりになるので、温度計で何度もチェックする必要もありません。
バレンタインにも低温調理器を使わない手はありません♪
低温調理器ANOVAで簡単テンパリング‐テンパリングとは?
もうすぐバレンタイン♪
製菓業界にめっちゃ踊らされてるなぁーなんて思いつつ、やっぱりなんだかチョコレートの気分になってしまう自分。
と、言うわけで今日はチョコレートを扱う上で、外せない“テンパリング”についてです。
そもそもなんでテンパリングをするの?
ただ溶かすだけじゃダメなの?って話なんですが、丁寧に話すと長―く&ややこしーくなるので、ここでは簡単に説明しますね。
チョコレートの見た目や食感は、チョコレートに含まれるココアバターが大きく関わっているんですね。
このココアバターって、バターと呼ばれるように油脂の一種なんですが、天然油脂としてはとっても変わった組成をしているんです。
変わった組成のせいで、温度変化に対する反応も特徴的。
チョコレートをパリッと噛んだ後、とろりと口の中で溶けますよね?
チョコレートが身近にあって「チョコレートとはそういうもの」で、普段なんの不思議にも感じませんが(;^ω^)
でもパリっとするほど固いものが、ある温度帯で急にさぁっと溶けるのはちょっと特殊なことなんです。
しかも、その温度帯というのが30℃前後。
ちょうど口の中の温度と同じなんです。
偶然というのだか必然というのだか、、、人間とチョコの不思議な関係(´゚д゚`)
で、その溶け具合っていうのは、ココアバターの“結晶”が関係しているんですね。
ココアバターの“結晶”ができることで固体としての形を保つことができるんです。
この結晶の割合が高ければ固まって、低くなれば溶け出します。
しかも、ココアバターには6種類もの結晶のカタチがあります。
Ⅰ型~Ⅵ型と呼ばれる6種類の中で、ヒトが食べて美味しく、保存に向くのはⅤ型だけなんです。
Ⅰ型~Ⅳ型は不安定な結晶で、結晶が溶けてしまう温度が低すぎちゃうし、成型も難しいし・・・
Ⅵ型は安定してるけど、逆に溶ける温度が高くて口に入れてもとろけない・・・
忘れてしまいっ放しの古くなっちゃったチョコレートが、白―くなってる時ありますよね。
あれ、Ⅵ型の結晶ができちゃってるんです。
こうなちゃったら見た目もよくないわ、美味しくないわ、です。
というわけで、Ⅴ型という結晶を作りましょうということになるのですが、それが“テンパリング”という作業なんです。
一口にテンパリングと言っても、方法は色々あるんですが、微妙な温度管理がなかなか素人には難しいモノ。
湯煎で温める方法が家庭では一般的ですが、水分が入りやすく(水分入るとモソモソになって失敗します)、ソコソコ量がある時は上と下とで温度差が出て大変・・・
電子レンジを使う方法もありますが、様子を見ながら加熱時間を調整しなきゃいけず、一瞬が命取りです・・・
なので、今日はもっとも失敗が少なく簡単方法として、真空低温調理器を使ったテンパリングをご紹介したいと思います!
テンパリングの温度自体は、スイートやミルク、ホワイトチョコで変わります。
さらに言うと、同じスイートチョコでもメーカーによって微妙に成分が違うため、ベストな温度が違います。
完璧な仕上がりにしたいって方は、メーカーさんにテンパリングの温度を聞いてみてくださいね。
こちらでは、スイート、ミルク、ホワイトでだいたいこれくらい!っていう温度の目安を書いておきます。
一般的なチョコレート
溶解温度 | 冷却温度 | 調整温度 | |
スイート | 50-55℃ | 27-29℃ | 31-32℃ |
ミルク | 45-50℃ | 26-28℃ | 29-30℃ |
ホワイト | 40-45℃ | 26-27℃ | 28-29℃ |
低温調理器ANOVAで温度計不要な簡単テンパリング
ウチはANOVAを使ってますが、お手持ちの真空低温調理器をお使いくださいませー。
氷 適量
お使いのチョコレートに合わせた“溶解温度”にANOVAを設定しておきます。
チョコレートが塊であれば砕くか刻むかして、小さくしておきます。
小さい粒タイプのチョコならそのままで大丈夫。
チョコレートを真空パックやジップロックに入れます。
真空パック器や水に沈めて空気を抜きます。
※水に沈めて空気を抜く方は、水が入らないように細心の注意を!!
設定温度になったら真空パックをお湯に入れます。
※特にジップロックを使う方は、クリップで縁にとめて、ジップロックの口に水分が付かないように。
完全にチョコレートが溶けるまで、待ちます。
溶かすのを早めたい方は、途中で袋を優しく揉みます。
完全に溶けたら、袋をもう一回揉みもみ。
袋をお湯に戻します。
ANOVAの設定温度を“冷却温度”にし、氷を少しずつ入れて設定温度になるように温度を下げます。
※氷を入れすぎて設定温度より、低くなることのないように!!
袋を動かしたり、揉んだりしながら、チョコレート全体の温度が下がり冷却温度になるように数分置きます。
今度は、“調整温度”にANOVAを設定します。
数分置いてチョコレートが調整温度になったら、テンパリング完成です!
しっかり、袋の水気を拭き取ってから、使い始めてくださいね。
ちなみに使うチョコレートはクーベルチョコレートがやっぱり美味しいです。
クーベルチョコレートの中でこの品質でこのお値段!とびっくりな、オススメなものを一つご紹介しておこうと思います。
コレ↓です。
【PB】 製菓用チョコレート ベリーズ クーベルチュール ダークチョコレート 5… |
低温調理テンパリング ANOVAで簡単温度計不要!-さいごに
今回、ANOVAのお湯に袋を付けて置く時間は、全部アバウトです。
使うチョコレートの量によって変わるので・・・
目安としては“500gを溶かして、冷まして、また温度を上げて”をしてトータル20分くらいかなーと思います。
これで、最後に袋の水気をしっかりふき取ることを怠らなければ、水がテンパリング中に入ってしまって、失敗なんてこともありません!
湯煎でテンパリングするより、チョコ全体の温度が均一にもなりますし。
電子レンジで、ドキドキしながら見守ることもありませんよー!
これで誰でも、ツヤツヤパリッの美しいチョコレートが作れちゃいますね。
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